ゴー!医見

つばさクリニックでは毎月院内広報誌「ゴー!つばさ」内の院長のエッセイです

6月22日、刈谷市で行われた「死生観とスピリチュアルケア」という講演を拝聴しました。講師は飛騨千光寺住職、大下大圓氏。高野山で修業をした後、スリランカでも修行を積まれ、大阿闍梨という非常に高い称号をお持ちです。京都大学、名古屋大学の非常勤講師として「死生学、スピリチュアルケア、臨床宗教学」などを教えておられます。また、高山市内のクリニックでスピリチュアルケアワーカーを勤めておられ、医療チームの一員としてターミナルケアに携わっておられます。講演活動も精力的に行っておられ、全国各地を飛び回っているということで、「住職」ならぬ「とび職」と言われることもあるそうです。  

日本人の死生観

日本人には4つの死生観がある、と言われました。

  1. いのちはこの世限りで、あの世や魂などはない
  2. 肉体とは死後生(魂や意識体)があって輪廻(生まれ変わり)をする
  3. 子ども、孫のDNAや遺伝子に受け継がれていけばそれでよい
  4. 自己を超えて大きな生命体(Something great、神、仏、天、先祖)、あるいは大自然、  宇宙に融合、統合する

以上のうちのいずれの考え方をするのかは、人それぞれです。当初は1と考えていた人が自らの死と向き合ううちに2、あるいは3,4に変わっていくこともあると言われます。

飛騨千光寺

飛騨千光寺は円空仏で知られる円空ゆかりの地でもあります。円空は一貫して弱者の味方でした。晩年の3年間はここに滞在し、恵まれない人たちに思いを馳せて、円空仏と言われる木彫りの仏像を彫り続けました。大下氏も東日本大震災の被災地に何度も足を運び、被災者の話に耳を傾け、心のケアを実践されてきました。

7月15日に千光寺に行って来ました。大圓氏は長崎に出張ということでお目にかかれませんでしたが、副住職である息子さんの真海さんのお話を伺うことができました。丁度この日は円空の命日、ということで法要が行われ、ご焼香までさせていただきました。


円空仏


円空は岐阜県羽島市の出身、各地の霊山を巡り、生涯で12万体の仏像を彫ったと言われています。境内にある円空仏寺宝館に64体の円空仏が展示してあります。山林の木材を素材にして、あまり手をかけずに、ナタやミノだけで仏像を彫ったと言われています。表面には何も塗らず、素朴で優しい仏像です。それぞれの表情が違うのですが、どれも優しい顔をしていて、とても心が安らぐものばかりです。

境内からは飛騨八景と呼ばれる絶景が見渡せます。乗鞍、御嶽、白山が展望できるのです。10月下旬には7年に1度の御開帳法要が営まれます。うまく行けば紅葉も楽しめると思います。所要時間は東海北陸自動車道を利用すれば約3時間、是非、1度訪れてみて下さい。

つばさクリニック院長 石川 亨


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