ゴー!医見

つばさクリニックでは毎月院内広報誌「ゴー!つばさ」内の院長のエッセイです

7月上旬の西日本豪雨、200人以上の人が亡くなる、という戦後最大の豪雨災害となってしまいました。それに追い打ちをかけるような猛暑とその後の逆走台風。被害に遭われた方には心よりお見舞いを申し上げます。

それにしても安倍総理。フランスへの「外遊」のことで頭が一杯だったのか、全くやる気を見せませんでした。
7月5日午後、気象庁が「甚大な被害が予想される」という警告を2度にわたって発表しましたが、その後の安倍総理の動向を紹介します。


月日 動向
7月5日 夜 「赤坂自民亭」(総裁選の票固めのための酒席)出席。
7月6日 夜 首相官邸で菅官房長官らと極秘会合(総裁選の票固めのための酒席)
7月7日 朝 ようやく関係閣僚会議開催、ただし15分間だけ。この後は私邸で休養。
7月8日 非常災害対策本部を立ち上げたものの、会議は20分間だけ。

災害対策ではなく総裁選対策に余念がなかったようですね。こういった動きをNHKをはじめとしたマスコミは全く報道していません。2001年の宇和島水産高校の練習船「えひめ丸」事故の際の森首相叩きとはえらい違いです。あの当時は、事故の報告を受けた後もゴルフを続けていたということで、これでもかというくらいに批判され、挙句は「サメの脳ミソ」とまで言われて辞任に追い込まれました。今回の安倍総理とどこが違うのでしょうか?

学徒動員

この夏の酷暑、尋常ではなく、熱中症で亡くなる人も後を絶ちません。再来年の東京五輪が思いやられますよね。そんな折、文科省とスポーツ庁が全国の大学と高等専門学校に対してとんでもない通達を出しました。五輪・パラリンピック期間中は授業や試験をやらないようにという通達です。学生をボランティアとして参加させるためです。たかが五輪のために教育機関の授業を犠牲にしろ、というのです。まさに戦時中の「学徒動員」と同じです。

ブラック労働

東京五輪のボランティアの仕事内容は、ブラック労働としか言いようがないものです。
合計 10 日以上活動できる人、指定するすべての研修に参加できる人が応募条件です。1日の仕事時間は8時間、1日1回の飲食は支給されますが、交通手段や宿泊場所は各自が手配、もちろん費用は自己負担、ただし、交通費は1000円程度は支給されることになったようです。
仕事内容がこれまた凄いのです。空港や会場での海外要人の接遇、関係者が会場を移動する際の車の運転、選手のインタビュー時の通訳等々。これはプロの通訳や運転手を雇うべき仕事でしょう。これをただ働きの人員にさせようというのです。

熱中症

首都圏の救急医療の関係者たちは戦々恐々としています。五輪期間中は観客、ボランティアの熱中症患者が続出することが予想されるからです。救急車が足らない、医師が足りない、入院用のベッドが足らないことが確実なのです。組織委員会が考えている対策は「水打ち」や「簾」だそうです。「サメ」にはそれくらいしか頭に浮かばないのでしょうが、競技日程や会場の大幅変更等をしないと多数の犠牲者が出ることになりそうです。

国家総動員

東京五輪4式典プランニングチームの一員である椎名林檎が「国民全員が組織委員であるべき」とほざきました。後に撤回したようですが、この言葉に安倍政権の本性が現れています。災害対策でも過労死の問題でも同じです。お国のためなら、100人や200人くらいの犠牲は仕方ない、国民は奴隷のように黙って働け、と思っているのでしょう。まさに国家総動員です。

おまはんらが儲けるために わてらを殺すんかい  岡林信康「くそくらえ節」(1969 年発売)より

つばさクリニック院長 石川 亨


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