2023年2月 空虚な言葉 (特別付録:訪問診療よもやまばなし VOL4)
新しい資本主義、所得倍増計画、異次元の少子化対策等々。岸田総理は言葉の意味を考えずに喋っているものと思われます。官僚が作った作文をただ読んでいるだけ。LeaderならぬReaderです。国会は朗読会ではありません。昨今、政治家やマスコミの記事はそういう空虚な言葉のオンパレードです。そんな言葉に騙されない事が大切です
段階的な移行
岸田総理はコロナの5類への移行を「段階的に」行う、と述べました。段階的にというのは一気に物事を進めるのではなく、何回かに分けて行う、ということですよね。5類への移行は何段階に分けるというのでしょうか?そして第一段階はいつ、何をするのでしょうか?第二段階は?第三段階は?こういう疑問は決して偏屈なものではなく、至極真っ当な疑問です。それなのに、最もそういう立場であるべきテレビや新聞が全く突っ込みません。
それと、なぜ5月8日なのでしょうか?自治体の準備のため、と言いますが、一体何を準備するのでしょうか?これもメディアは何の突っ込みもしていません。情けないですね。
重症化
1月24日に尾身茂氏が久しぶりにNHKで喋っていました。相も変わらず「ワクチンには重症化予防効果がある」と言っていました。3年前から全く進歩していません。ところでそもそも重症化の定義はどのようなものでしょうか?厚労省の基準では人工呼吸器を必要とする状態とされています。そもそもオミクロン株ではそのような人はほぼ皆無です。亡くなっているのは、もともと衰弱している高齢者です。この人たちは何かのきっかけがあると命を落としてしまうのです。今回はコロナがきっかけになったのであって、コロナが重症化したわけではありません。
ワクチンを打っても打たなくてもコロナは重症化しない、重症化しなくてもコロナがきっかけで亡くなる高齢者が少なくない、これが真実です。「ワクチンには重症化予防効果がある」などというデマを平気で垂れ流すような放送局には受信料を徴収する資格はありません。
高齢者
連日、「多くの高齢者が死亡している」と報道されています。高齢者と言われると65歳以上の人の中には「自分も高齢者だからコロナにかかったら死んでしまうかも」と思う人がいるでしょうね。でも実際は、前述したように亡くなるのは「衰弱した高齢者」です。これもメディアは説明しません。国民にコロナの危機感を煽って、ワクチン接種をさせようという政府の要請があるのでは?と勘ぐりたくなります。彼らに騙されてはいけません。
ちなみに、コロナがきっかけで亡くなった人たちの平均年齢はおよそ85歳、県民の平均寿命よりも高い、という県もあるようです。我々がしてきたことは何だったんでしょうか?
専門家
尾身氏をはじめとして、この3年間多くの専門家が登場しました。でも、結局彼らが言うのは「マスク、手洗い、換気、ワクチン」。3年間ずっと同じことを言い続けてきました。専門家の最大の弊害は「自説を曲げない」ことです。同じコロナでもデルタ株とオミクロン株では毒性が全く異なります。昨年の1月頃までは私もコロナを恐れていましたが、オミクロン株が主流になって以降はガラリと考えを変えました。専門家はこれができないのです。自説を否定することで自分の業績も否定されてしまい、専門家ではなくなるのが怖いのです。
最も批判されるべきはワクチン接種を推奨する専門家です。製薬会社の利益を優先して、効果がなく、かつ危険なワクチンを推奨して、国民の命と健康を軽んじているのです。
訪問診療よもやまばなし VOL4
訪問診療に伺っているOさんに終焉の時が近づいていました。日々、苦痛が増している様子に院長は緩和ケア病棟への入院を勧めましたが、Oさんは今一つ決断ができずにいました。ある日の会話から、共に暮らしてきた猫ちゃんをひとり残して入院できない辛い心情が伺えました。どうしたものか…と共に考えた末、院長宅で猫ちゃんをお引き受けすることで話はまとまりました。Oさんはようやく入院を決意でき、やがて猫ちゃんは石川家へとやって来ることになったのです。
誰にとっても人生の最後に、今までの暮らしを変える決意は大変なことです。すでに伴侶を亡くしていたり、子供も遠く離れていたり、一人では決めかねる大切なことを誰にも相談できない状況はたくさんあります。それでも、ベストな行く手を指し示す道先案内人としての訪問診療や、よろず相談所的な聞き役が居れば少しは心の負担が軽くなるかもしれません。共に考えたり悩んだりすることはかかりつけ医にとって、とてもやりがいのある使命であり責任でもあります。日々の語らいの中から一緒に正解を探し、心にも妙薬を処方できるつばさクリニックでありたいと思います。
さて、石川家にやってきた猫ちゃんはご主人様との静かな生活が一変、犬三頭の大歓迎をうけて家族の一員になりました。石川家のセラピードッグの歓迎ぶりは猫ちゃんにとって最大級のカルチャーショックでしたが、良い思い出もたくさんできました。1年半後、犬たちと仲良く?共存するやりくりを覚えて無事15歳の天寿を全うしました。人も動物も最後の一瞬まで何が起こるかわかりません。心と体に寄り添ってくれる伴走者がいることで”まぁこんなところかな”と折り合いがつけられる人生も良いものです。
つばさクリニック看護師 石川薫
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つばさクリニック院長 石川 亨