2021年4月 恥さらしの聖火リレー
コロナウィルス感染症第4波到来、などという記事が多くなりました。そもそも第3波はいつ終わったんでしょうか?緊急事態宣言も明確な根拠を示すことなく解除、5つの柱とかサーキットブレーカーとかまんぼう(蔓延防止等重点措置)、とか訳のわからないことばかり言ってますが、そんな状態でもいまだに五輪を開催しようと考えているのは正に狂気の沙汰です。
アスリートファーストという欺瞞
3月14日の夜、NHKの番組で五輪の開催の是非をめぐる討論会が行われました。マラソン解説でおなじみの増田明美氏は「スポーツをすると元気になる、五輪で勇気をもらいたい。」などと言って、強く開催賛成を主張していました。別の人は「人生をかけて頑張って来たアスリートのためにも開催すべき」と言っていました。これに対して有森裕子氏は「アスリートファーストではなく社会ファーストであるべき。健全な世の中で行うからこそ五輪の意義がある」と主張、そのうえでコロナ禍の終わりが見えない今の日本は決して健全な世の中ではない、として開催に反対の意見を述べました。
私も有森氏の意見に大大大大、大賛成です。人生をかけているのはアスリートだけではなく、我々一般国民だって人生をかけて仕事をしています。五輪を開催すればウィルスが消えるわけではありません。そもそもアスリートファーストと言っている人たちはアスリートを利用しているだけで、彼らの本音は利権ファーストなのです。
スポンサーファーストの聖火リレー
3月25日に聖火リレーがスタートしました。復興五輪の象徴ということで福島県からスタートしましたが、見物する人が多いのには驚きました。国民の8割近くが開催に反対しており、五輪関連の工事の影響で資材が不足あるいは価格が急騰し、人手も足りなくなったために復興とは程遠い状況なのに、聖火リレーを歓迎する、というのは私には理解できません。
スポンサーのバカ騒ぎも嘆かわしいものです。センターラインのない狭い道路にコカコーラとかトヨタなどのスポンサー企業による巨大なデコレーショントラックが大音量で音楽を流しながら何台も列をなして通り、トラックの上ではマスクなしのDJが「最高の思い出をつくってまいりましょう!」などと声を上げているのだそうです。
それでも新聞やテレビは報道しません。自分たちもスポンサーになっており、自分たちのお仲間で、お金を出してもらっている企業の批判はできないのです。情けない限りです。
人類はコロナに打ち克った証というまやかし
東京五輪のテーマは「復興五輪」から、いつのまにか「人類がコロナに打ち克った証」とすり替えられました。どこにその証があるのでしょうか。あるのは政府の無能の証だけです。感染対策の切り札とされたワクチン接種は先進国の中で最低のスピードです。今の日本に五輪を開催する資格も能力もありません。一刻も早く中止の決断をするべきです。
つばさクリニック院長 石川 亨
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