遥かなる復興への道 from 岩手県大槌町

通り一遍のマスコミ報道では分からない、被災地の生の姿を復興への熱い思いを込めて伝えます

大槌では、復興事業が更に遅くなっているように感じます。自宅再建等の予定の無い土地も、そのままなので空き地が多く、景観としては余り良いとは言えません。何よりも人が居ない!昼間ですら歩いている人を見掛ける事は稀で、夜 7 時くらいになると車も殆ど走っていない。車の走らない道路で信号機だけが虚しく動き続けているのは、ある意味不気味、ゴーストタウンと言っても過言ではないと思います。莫大な復興交付金を注ぎ込んだにもかかわらず、余りにも住民の想い描く復興とは掛け離れすぎていると感じてしまいます。役場の指定した中心市街地に自宅を再建する人にだけ補助金を出すとか、移住者を募るだとか、後から取って付けた様な事ばかりを言う。大体、地元の住民が大槌に居ては生活が出来ないと苦渋の決断をして出て行くのに、移住者には様々な補助や特典が付くのは納得が出来ません。1 人か 2 人の移住者の為には補助等の予算を組むが、出て行く、数十、数百、数千の住民の為には何もしないというのは本末転倒であり、何の解決にもならず、かえって過疎化が進むだけだと思います。

本末転倒といえば、来年9月に開催されるラグビーワールドカップも同じです。会場運営等を手伝うボランティアの募集が全国一斉に始まり、開催地の一つでもある隣の釜石市でも協力を呼び掛けているそうです。釜石市長は1万 6千人もの観客を迎えるイベントは、釜石では初めてなので皆さんの力が必要ですと参加を呼び掛けていますが、市長の面子を保つ為に協力する市民や近隣市町村の住民が居るのでしょうか? 大体、最初から1万 6千人の観客が来るという前提で話をしているのが凄いと思います。それに何故、ボランティアの手伝いありきで話を進めているのかが不思議です。自分達の事には莫大な予算を付けるだろうに、無給のボランティアを募集しているのが理解不能。ボランティアではなく、臨時職員なり、アルバイトなり、有給で募集すれば?と思います。特に被災地である釜石市は、大槌町と同じく余り仕事が無い。仕事を探している人を助ける為にも有給で募集してこそ経済効果が上がるというものではないでしょうか?宿泊や飲食、交通、土産物、観光、等々、商売している人だけが儲かれば良いのでしょうか?仕事が無く、お金も無い、これでは地元の人達はワールドカップを楽しむ気になれないし、応援する気にもなれないのでは?そういう所には目を向けず、本当に来るかどうかも分からない1万6千人の観客にしか目を向けないというのは如何なものでしょうかね。

普段から街をあげて盛り上げるとか言っているけど全然、盛り上がっていないし、話題になる事もありません。地元民の私達は、交通規制やら何やらで、生活を妨害されて嫌な思いをする事になるのでしょうなぁ。地元の人の生活よりもワールドカップや観客とやらの方が大事だというのが伝わってくるだけに開催地を辞退した方がいいと今でも言う人が多いです。治安の悪化も心配です。調子に乗ったラグビー関係者が酒を飲んで喧嘩騒ぎを起こさなければいいなぁ。本当に要らない、中止して欲しいですね。

岩手県大槌町 小川 孝幸


「遥かなる復興への道: 2018年5月 本末転倒の「復興事業」」をダウンロードする


一般外来診療時間

診療時間 日・祝
9:00〜12:00 休診 休診
16:00〜19:00 休診

ご予約・お問い合わせ(タップしておかけください)

0566-54-5283

月火木金:

 8:30 ~ 12:00

 15:30 ~ 19:00

土:8:30 ~ 12:00

ご予約・お問い合わせ(タップしておかけください)

0566-54-5283

月火木金:8:30 ~ 12:00 / 15:30 ~ 19:00

土:8:30 ~ 12:00