遥かなる復興への道 from 岩手県大槌町

通り一遍のマスコミ報道では分からない、被災地の生の姿を復興への熱い思いを込めて伝えます

6月4日、第73回全国植樹祭が陸前高田市にて行われ、天皇皇后両陛下が御来県なされました。バイト先のバス会社の社長が、両陛下の御尊顔を拝し奉りに行くツアーを企画しました。発案?したのは社長のお母さんで冥途の土産に雅子様の御顔を直に拝謁したいと言った事なのだそうです。

移動の車列がターゲット

「警備が厳しく、交通規制も掛かって、検問もあり、簡単に祈念公園に近付けないと思いますし、中には入れないと思いますけど、どうするんですか?」と聞いたら、「移動する時の車列を狙って沿道から手を振るのよ」と言う社長。「どうやって移動中の車列に丁度出会う事が出来るのかを知りたいんですけど、移動する時間もルートも分からないんですよ」これには社長も少し考えて、「行けば何とかなるだろうとの事」。「何とかなる訳ねーだろ!」と突っ込みたい気持ちを抑えてからの出発でした。

ホームセンターの駐車場で時間調整

陸前高田市のホームセンターの駐車場に入って待機。昼飯時には各々直ぐ隣りのコンビニや食堂で済ませて頂き、私と社長は作戦会議。どこで両陛下の車列を待ち受けるのがいいのか?タイミングが悪いと交通規制に引っ掛って近付く事ができないので、「この駐車場を出るタイミングが重要だ」と私が力説しているのに、「時間が分からんからな、祈念公園見に行くか?」と頓珍漢なことを言う社長。「無理です。祈念公園には近付けないんですよ」となだめつつ、思案に暮れていました。

令和版007

植樹祭が始まる時刻の午後2時が過ぎ、私の緊張が高まって来ました。あと1時間ほどすれば植樹祭も終わって動きがあると読んでいたので、3時前から小型受信機で全周波数帯をモニターしていました。警察無線と航空無線の周波数帯をモニターして、付近を飛んでいるヘリの飛んでいる方向、高度等をキャッチ、ナビ代わりにバスに積んであるiPadを使ってネットでチェックしてみたら、東京から来ている警備のヘリだと分かりました。両陛下御一行も近くにいらっしゃるはずです。

御尊顔拝謁!

タイミングを計って駐車場を出て、上り坂をゆっくり上がって行ったら高田インターの入口交差点でバッチリ止められました。しかも先頭(笑)。警備のヘリが目視で見えて、ゆっくりこちらに近付いて来る、ヘリのやや前方に車列が居る、もうすぐだと思ったのでマイクを握り、「本日は御乗車頂き、誠に、誠にありがとうございます、只今、前方より、天皇皇后両陛下が御乗車なされていると思われます御車が参られると思いますので御注視なされますよう御願い致します」とアナウンスをしたら社長がドアを開けて出て行ったんですよ。それを見た皆も出て行って、社長以下、皆さんは沿道に並ぶ形になり、そして本当に来たんですよ!両陛下が御乗りになられている菊の御紋が付いた御車が。読んでいたとはいえ私もビックリでした(笑)。みんな紙製の日の丸小旗を振りながら、「雅子さまー、雅子さまー!と叫んでいました。御車を注視していたら両陛下が乗っておられて、しかも本当に御手を振り返して下さっていました。皆、御車が見えなくなるまで見送ってからバスに戻って来ました。帰りの車中では皆さん盛り上がって、「まさか本当に直に雅子様の御顔を拝めるなんて」とか何とか言っていました。社長も御満悦で「俺の言った通りだったろ」とか大威張りでしたが、何が言った通りなの?私に感謝しろよと心の中で呟いていましたが、たまにはこういうのも悪くないですね(笑)。

岩手県大槌町 小川 孝幸


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