遥かなる復興への道 from 岩手県大槌町

通り一遍のマスコミ報道では分からない、被災地の生の姿を復興への熱い思いを込めて伝えます

大槌町でもクマの出没がニュースになりました。クマが潜り込んだ場所に罠を設置し、捕獲してから駆除する予定だったのが、翌朝になり、クマが居ないとなり付近を捜索したら震災後、住宅等の建設が禁止になった危険区域に指定された斜面の空き地にある側溝の中に隠れていた、とのことです。

釣り客御一行様

次の日、私はワゴン車で観光タクシーの仕事をしました。朝の5時に指定されたホテルに迎えに行ったら、人数は5名で群馬県から来たとの事。釜石市周辺に釣りに行くと言われ、良いポイントを案内して欲しいとの事。普段、釣りなどしないし暫し黙考していたら「運転手さん釣りのポイント詳しいんでしょ?」と言われ、「いや、全然」と言い掛けたら、「昨日依頼した時に丁度詳しい運転手が居るから」と言ってたよと言われました。社長、また適当な事を言って客を取ってんのかよ!と思いましたが、「では道中お話ししながら行き先を決めますか」と少し誤魔化し気味に言って出発した次第。

野次馬御一行様

余り人が行かない所が良いだろうと考えて海沿の岩場に連れて行ったら、「おおー、まさに秘境、これは釣れそうだな(笑)」と盛り上がっていました。しかし釣果はイマイチ、どこか次の場所にと言うので移動、でもやはり釣果はイマイチで移動、これを繰り返して大槌に来てしまいました。既に夕方だったので、ここが最後と思いながら目的の防波堤に向かっていたら、冒頭に書いたクマ捕獲の現場に鉢合わせしたのでした。警察が交通規制をしていても野次馬が多く、クマがそっちに行けば、わぁーっ、こっちに来れば、わぁーっと野次馬が逃げる、それを見て「何をしてんだこいつら?」と思ったのですが野次馬は携帯片手にクマを撮影をしていました。するとお客さんが「運転手さん、ちょっと待って」と言うので停まっていたら、彼らも降りて行って携帯で撮影開始、すかさず、「お客さーん、危ないから車に戻って戻って」と、制止をしましたが戻ってくれません。仕方が無いので、それから2時間くらいクマを見ておりました。そしてクマが側溝の中で蹲り、余り動かなくなったら、やっと捕獲作業が開始され、長い棒を持った獣医さんらしき人が、フッと吹き矢を吹いて見事命中!クマは直ぐにコテンと寝る訳じゃなく、暫くあっちに行ったり、そっちに行ったりしているうちに段々と動きが鈍くなり、パタッと寝た?のか動かなくなってクマの捕獲に成功しました。

田舎者御一行様

長時間クマを撮ったり色々していて最後の場所で釣りもせずに花巻市に戻る事になったのに、お客さん達は盛り上がっていました。「群馬も田舎だけど岩手って凄いね。こんな住宅地を普通にクマが歩いてて危なくないの?」と聞かれましたが、「そんな訳あるか!たまたまだ!」と言いたかったけど、「いや警戒心の強いクマが街中?に出てくるのは珍しいんですよ、お客さん達は運が良い」とか言っておきました。群馬から岩手に釣りに来たのに、クマ騒動に釣られてしまったようです。(笑)

岩手県大槌町 小川 孝幸


「遥かなる復興への道:2023年6月 クマに釣られた釣り人たち」をダウンロードする


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