遥かなる復興への道 from 岩手県大槌町

通り一遍のマスコミ報道では分からない、被災地の生の姿を復興への熱い思いを込めて伝えます

1月15日(土)に南太平洋にあるトンガ王国で発生した海底火山の大規模な噴火の影響により発生した津波?が大なり、小なり太平洋沿岸諸国に到達しました。日本の太平洋沿岸にも津波注意報が発令され住民に避難を呼び掛け、避難所を開設した自治体もあった様ですが、どれだけの人が避難したのでしょうかね? 結果から申せば岩手県では津波注意報から津波警報に切り替わり避難指示が発令されてから避難所に避難した人は岩手県沿岸部、各自治体の避難指示の対象者、約47,000人のうちの約2,000人、全体の4~5%くらいと報道されておりましたが正直、この数字は余り当てにならないと思います。この数字は避難所に避難した人だけをカウントした数字であり、避難所以外の高台等に自主避難した人は含まれていないからです。

にも拘らず、週明けのニュースやワイドショー的な報道番組では避難しない人が余りにも多いとか、東日本大震災の被災地でも危機感が欠如している等、避難しない人が悪いという様な論調が展開されておりましたが、テレビに出て好き勝手な事を言う自称専門家やコメンテーターは本当にいい加減な事しか言わないと感じた次第でした。避難する、しない、又は避難できるか、できないか、その時々の状況、人それぞれの事情をも鑑みてコメントするのが報道に携わる人達の責任だと思うのですが、一括りに避難しない人が悪いと言うのは少々、乱暴な話です。

先ず、避難するにしても季節により、持っていく物が違います。今回の様に真冬の場合、時間的余裕があるならば防寒用品等を持って避難をしなければなりませんが、これが嵩張るんですよね。自治体によっては備蓄している毛布等を貸してくれたりもしますが避難指示解除後に片付けるのが面倒で布団や毛布は持参して避難しろという自治体もあります。どこの自治体とは申しませんが(笑)。東日本大震災の時のように被災後であれば素直に毛布等の防寒用品を貸出すのかもしれませんが、単なる注意報、警報では持参して避難しろですからね。しかも車で避難すると渋滞が発生するから徒歩でとか、布団を担いで徒歩で高台に避難?真冬の深夜、気温は氷点下ですよ。実際に津波が押し寄せて、命からがらというのなら未だしも注意報、警報の段階では正直、無理です。皆が皆、若くて元気が良いなら話は違いますが、過疎地故に高齢者が多くて避難しろと言われても介助者が居ないと避難できない人が多いのが現実です。
 
今回の警報、一言で避難と言っても本当に難しいものだと感じました。

岩手県大槌町 小川 孝幸


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