遥かなる復興への道 from 岩手県大槌町

通り一遍のマスコミ報道では分からない、被災地の生の姿を復興への熱い思いを込めて伝えます

2月13日(土)午後11時に発生した福島県沖を震源とする地震による被害、東日本大震災時の地震の様に揺れが大きく長い事に驚きました。気象庁の発表によりますと大槌町の在る岩手県沿岸南部地方では震度4という事でしたが、それにしてはテレビは転ぶは、スチール製の棚は倒れてくるは、更にガスも止まっていたし、震度4という事はないと思うんですけどね。昨年暮れの震度5弱の地震でもテレビ等は転ばなかったのに今回の地震では家の中が結構、散乱状態になってしまいましたし本当に震度4?と思ってしまいました。
       
あの日私は、最後の配送仕事を終えてトラックを綺麗に洗い、車内の清掃もして社長と色々と話をした後、大槌に向かい、帰り着いたのが午後11時少し前。とにかく綿の様に疲れていて眠くて、眠くて、布団に入って横になって直ぐでした。ゴゴッ、ドンッ、グラグラグラと揺れ出しました。地鳴りが短かったし、目を瞑ったまま揺れが大きくならないだろうと思っていたら、更にドンッと地鳴りがして大きく揺れ出したので飛び起き、玄関ドアを開けたり、ガスの元栓を閉めたりしていたらテレビは転んでくるし、スチールラックは倒れてくるしで震災時の事が頭を過りました。心の中で止まれ、止まれ、止まれと叫ぶ。でも止まらない。これはマズイと思って外に出たら御近所さん達も既に外に出ておりました。1分以上揺れていたし、これだけ大きく長い地震だと津波も心配になりますが、夜だし海が見えないので様子が全く分かりません。まあ、昼間だったとしても巨大防潮堤があるので海は見えませんが、やはり自分の目で確かめないと安心できません。

近所さん達と避難するか、しないか井戸端会議になったのですが簡単には結論が出ません。外は氷点下で凄く寒い、この中を近所の皆で歩くのも大変な高齢の方々の避難を手伝いながら一緒に避難するというのは厳しい。避難所が開設されたのなら車でピストン輸送をしたりもしますが、強風吹き荒ぶ中、遮蔽物の無い高台の上に高齢者の方々を置いてくる訳にもいかないし、付き添いをする余裕も無いし、本当に悩んで結論が出なかったので私は取り敢えず、直ぐに避難できる様にと車に色々と荷物を積み込みました。

防災無線からの警告も無く、凄く寒いしで、そろそろ大丈夫ですかね?中に入りますか?とか話しながら井戸端会議を終えようとしたら南の空が一瞬、明るく、ピカッと光りました。皆で今の何? カミナリ?とか言っていた次の瞬間、ドンッという地鳴りと共に再度、揺れ出しました。先程の地震に比べると小さいが小刻みに揺れ続ける。でも先程と違い、外に居たので電柱や街灯が揺れ動くのを目の当たりにしてビビる。これが日を跨いだ午前1時くらいで、こんな感じで朝まで何度も揺れましたので本当に疲れました。

それにしても今回の地震では東日本大震災時に、こうすれば良かった的な事が余り出来ませんでした。一言で教訓と言っても中々、実践できるものではありませんね。ましてや東日本大震災の時とは違い夜でしたから、周りの状況を把握するのも困難でしたが、幸い、この辺りは停電はしなかったので街灯も点灯していたからか、パニックにはならずに済んだ様な気がします。

変な話ですが今回の地震では震災の教訓を全く活かせなかったというのが反省点であり、色々な意味で新たな教訓?となってしまいました。

岩手県大槌町 小川 孝幸


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