遥かなる復興への道 from 岩手県大槌町

通り一遍のマスコミ報道では分からない、被災地の生の姿を復興への熱い思いを込めて伝えます

今年は、とにかく暑い日が続き過ぎて秋の味覚であるところの食材が全くと言っていい程ダメでした。
先ず、全国ニュースにもなっているので御存知とは思いますがサンマが不漁、震災後は毎年、不漁となっておりますが今年は大不漁も大不漁でスーパーに並んでいるサンマも少量、しかも昨年の冷凍サンマを解凍したものしかありません。サイズ的にも小さい、これは通常ならマグロ漁や養殖魚の餌に使うサイズなんですよね。それでも秋の味覚と言えばサンマという事で買うのは爺ちゃん、婆ちゃんが多いように見受けられます。若い人達は本当に魚を食べないというのか余り買っているのを見掛けません。正直、私も余り買わないと申しますか、買ってまで食べたいとは思いませんね。何しろ、今年獲れたサンマではなく昨年の冷凍サンマなのに結構な御値段ですのでちょっと手が出ないというのが本音。キロ単位でいうならクロマグロよりもサンマが高いって有り得ないです。水揚げ量が少ないとはいえサンマやサバが高級魚とは驚きですよ。

次にキノコ類の話なのですが、コロナ騒動のせいで全く観光バスの仕事が無く先日、昨年同様、キノコ採りの話があって久々に山歩きをして参りました。近隣市町村の山歩きをする知人が今年はマツタケもダメだなと言っていたので、どうかなと思いつつ山の中を歩き回りましたが本当にダメでした。日当は採れ高制?なのでがっかり…。3日間連続で朝から日暮れ近くまで山の中を歩き回って採れたのは小さいマツタケ8本、舞茸少々、香茸少々、アミタケ少々、後はタマゴタケクリ程度でした。

これだけ食用キノコが少ないのに毒キノコは凄くいっぱい生えていたのが妙なんですよね。只、熊の糞も結構あったので食用キノコは食べられてしまっていたのかもしれません。さすがに熊などの野生動物も毒キノコは食べませんので残っていたのかもしれませんが、ここまで群生しているのは珍しいです。

私にキノコ採りを依頼してくれたのは80歳を過ぎたKさん。3日目に山から下りて来て後片付け等をしていたら


「小川さんよ、これ持ってげ。ほまず代わりにもなんねぇげども、栽培もんど違っで天然もんだっから、うんめぇがらよ」(これ持って行って。小遣いの代わりにはならないけど、栽培しているものと違い、天然物だから美味しいから)


と言って半透明のスーパーの袋に入ったキノコをくれたんですよ。自宅の裏山付近で採ったと言うことで、「ありがとうございます」と頂いてきたのですが家に帰って袋を開けてみてビックリ仰天。急いでKさん宅に直行しました。Kさんは外出中でしたので、奥さんに事情を説明しました。



「先程頂いていったキノコですが袋を開けてみたら一応シイタケも入っていたけど、殆どがツキヨタケでカエンタケも入っていたからビックリしました。Kさん達が食べたら大変だと思って急いで来ました


と事情を説明しました。奥さんが謝るので逆に困ってしまいましたが、この時にKさんがまだらボケだという話を聞かされて、結構ショックを受けました。山歩きに関しては私よりも経験が長いし山菜、キノコ類の知識も豊富なKさんが、まさかシイタケと間違って毒キノコのツキヨタケを採るとは絶句してしまいました。Kさんが採ってきたという籠を見せてもらって、混ざっていたツキヨタケとカエンタケを取り除きましたが、奥さんが、「いいよ、全部捨てるから」と言って捨てていたのが何か寂しそうというか、元気が無い様に感じました。

参考までに、若い頃に少量ですが間違ってツキヨタケを食べた事があります。その時は運よく、ゲロを吐いて腹を下した程度で済みましたが強烈でしたね。あとワラビも灰汁抜きをせず生えてるのをポキっと折ってそのまま食べたら腹を下した事もありますし、山菜やキノコ類はある程度、知識が無いと食べない方が良いと思います。派手な色のキノコは毒があると言いますが迷信です。真っ赤なタマゴタケは食べられますしね。あと縦に裂けると食べられるというのも間違いで殆どの毒キノコは縦に裂けますので怪しいものは食べない方が良いと思います。

岩手県大槌町 小川 孝幸


「遥かなる復興への道:2020年10月 毒キノコ」をダウンロードする


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