2020年8月 犬や猫を見習いましょう
安倍政権がゴリ押し強行したトラベルキャンペーン初日から岩手県沿岸は天気が悪く、連休の週末は結構強い雨模様でした。今月は紆余曲折の末、某旅館の送迎バスの運転手をしていました。このキャンペーン開始初日、予約客を迎えに内陸の新幹線の駅まで迎えに行ったんですけどね。新幹線到着時刻の30分前に駅に着き、ホワイトボードに御客様名を書いて準備万端で待っておりましたが誰も来ない。暫く待っても来ない、その旨を旅館の支配人に連絡したところ、予定の変更があって次の新幹線で来るのかもしれないから待機していてのこと。次というと１時間ちょっとあるし仕方が無いので再度、バスの中の消毒等をしていました。そして次の新幹線が到着し、再度ホワイトボードを掲げてにっこりスマイルで待っておりましたが、来ない。再度、その旨を連絡したら予約客と連絡が取れないから新幹線に乗っていると思うので更に次の新幹線を待ってみてと指示されました。でも、結局、次の新幹線が到着しても来ませんでした。早朝から色々と準備をし、片道約２時間掛けて行き、完璧を期す為、バスの中を何度も、掃除し消毒したのに。結局、心無しか力の無い「帰って来て」との指示を受けて帰って参りました。後で聞いた話によると予約客と連絡が取れたが、キャンセルすると言われて一方的に電話を切られたとの事。悲しいですね。キャンセルするなら普通に事前連絡を入れれば良いのに何でこんな事をするのか？余りにもモラルが欠如していると思います。元々観光客が殆ど来ない上に、コロナ騒動が相まって更に観光客が来ない状況下でこれは無い。というか酷い。私が、
「こんな客にはきっちりとキャンセル料を請求するんですよね？」
と聞いたら女将さんは、
「請求したくてもトラブルになって時間の無駄になるだけだ」
と言うので以後、何も言えませんでした。女将さんと支配人の表情はとても険しかったです。
話は変わりますが、環境整備や何でも屋的な事をしていた御蔭？で大槌に戻ると様々な依頼をされるようになりました。その中に犬の散歩、猫の散歩があります。犬は普通に道路に沿ってトコトコと歩いてくれるから良いのですが、猫は気まぐれで、歩きたくないとなったらテコでも動かないのです。そのくせ歩き出したら速いし、狭い所に突っ込んで行くし、家と家の間を通る事が多いのでまかり間違うと不審者として通報されかねません(泣）。普通にリードで繋いでますが、ついて行くのが結構大変です。
因みに依頼される犬はミニチュアダックスの太郎、猫は三毛猫のボア。犬と猫は仲が悪いと思っていましたが、先日、時間が無くて太郎を家の前に繋いでおいて、三毛猫のボアを連れて来たら、ボアが背中の毛を逆立ててシャーっと威嚇する様な声を発し、太郎も唸ってました。これは失敗だったなと思いつつ、太郎とボアの距離を取り、様子を見ていたら互いにそっぽを向いて見ないふりをしつつも時折、チラッチラッと見ていました。ボアの毛の逆立ちも治まっていたので、間に私が入る感じで太郎とボアの頭をグリグリと撫でたりしていたら、どちらも静かになってゴロンとお腹を上にしてゴロゴロし始めました。これなら大丈夫だと思って太郎を膝の上に座らせたらボアも乗って来ました。いつの間にか太郎がボアを舐めていて、ボアも嫌がっていません。余りにも呆気なく友達になった２匹に正直びっくりしました。そして不思議な事に２匹一緒だとボアも普通に歩き、動かなくならないのです。お代を頂くのが申し訳ないと思う程、私が楽しい散歩なんですよね。（笑）
世知辛さとは無縁の、犬や猫の世界が羨ましいですね。人間も少しは見習いましょう！
岩手県大槌町 小川 孝幸
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