遥かなる復興への道 from 岩手県大槌町

通り一遍のマスコミ報道では分からない、被災地の生の姿を復興への熱い思いを込めて伝えます

関東を直撃した台風15号、直接的な人的被害は無かったとはいえ、直ぐに復旧するかと思われた停電が長引き、エアコンが使えず熱中症で亡くなった御高齢の方もおりました。

実は、台風での被害が発生して3日目に、千葉県の君津市に行って参りました。台風の被害で大規模停電しているとの報道を観て、2人しか居ない私の友達の母に安否確認の為に電話してみたら出ないのです。隣の富津市に住んでいる友達の弟に電話してみても出ません。友達本人は数年前に行方不明になってしまっていて連絡が取れません。何度か電話を掛け続けていたのですが、その内、「お掛けになった電話は電源が入っていないか、電波の届かない場所にある為、掛かりません」とアナウンスが流れるようになってしまいました。

その翌日の朝、プランターの花に水をやっていたら私を訪ねて来た方がいました。話を聞いていて驚きました。訪ねて来たのは大槌に住んでいる、私の友達の母の弟の奥さんで、

「屋根が壊れ、停電もしてしまったから、小型発電機とガソリン、ブルーシート、カセットコンロ、カップラーメン等を送ってもらえないか」

と頼まれたが、

「発電機とガソリンは無理だ」

と言ったら

「小川さんに頼んでみて欲しい」

と言われたそうです。
何とか助けて欲しいという言葉に嫌だと言える訳が無い。震災後、断ったとはいえ、この家に住んでと言ってくれた友人家族の窮状は見過ごす事は出来ませんでした

会社には事情を説明して3日程休みを頂き、(色々と文句を言われましたが)千葉県に向かって出発しました。発電機は新品を買うと高いので、リサイクルショップで中古品を買い、ガソリン携行缶も言われていた数を買いました。ホームセンターやドラッグストア等でも極力、安い物を買っていたのですが車は助手席まで様々な荷物(物資?)が満載状態でした。

友達宅に到着したのは翌朝、まだ少し暗いうちでしたが、懐かしい顔が自宅前に。余り寝ていないようで疲れた顔をしていて、家も裏山からの倒木が屋根にメリ込んでいて酷い状況でした。そんな状況でも久々の再会に笑顔がもれました。荷物を降ろして、早速、発電機を始動しました。小型の投光器の光に皆で大喜び、水は地下を汲み上げて使っているのでポンプも動いて水も出ました。お湯を沸かしてカップラーメンとか食べていたら御近所の皆さんも集まって来て携帯の充電とかしていましたし、皆が喜んでくれて、来た甲斐があったと思いました。

夕方、「多分、明日か明後日には停電も復旧するでしょう。頑張って!」と言い残して岩手に向かったのですが、それから10日以上も停電が続くとは夢にも思いませんでした。

岩手県大槌町 小川 孝幸


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