2020年4月 オリンピックは中止すべし!
二兎を追う者、一兎をも得ず
終わりの見えないコロナ禍。1年後にはそれなりに収束していると思います。しかし、経済はズタズタになっているでしょう。二兎を追うもの一兎をも得ず、ということわざがあります。もしかしたら安倍総理は知らないかもしれませんが(笑)、今の政府のやり方は感染拡大は抑えたいけど、経済も停滞させたくない、というものです。その優柔不断さゆえに、1月中旬に始まった国内の感染をいまだに抑えられないどころか、日々状況が悪化しています。もっと早い段階で、本当の意味の「先手先手」で対策を講じていれば、今頃はみんなで安心してお花見を楽しめていたことでしょう。急がば回れ、と言うことわざがあります。これくらいは安倍総理でも知っていると思いますが(笑)、今は経済のことは二の次にして、感染拡大を防止することに専念することです。コロナ禍の出来るだけ早期の収束、これこそが最大の経済対策です。
1年後の日本
ところで皆さん、来年の7月にイタリアに行きたいですか?私は交通費、宿泊費、食費全部タダ、100万円のお小遣いつきでも行きません。このまま行けば日本も同じようなものになるのではないでしょうか?だから、たとえ1年後にオリンピックが開催できたとしても海外からは多くのお客さんは来ないと思います。「完全な形」での開催は不可能です。
これだけコロナ禍でズタズタにされて今ですら日本経済は青息吐息です。そのうえ、1年後のオリンピックのためにあれやこれやと追加の費用がかさむのですよ。そんな余裕が今の日本にありますか?それよりも国民生活を立て直すために全力を注いで欲しいものです。
何よりも、協賛スポンサーが次々に撤退するのは火を見るよりも明らかです。
経済効果という幻想
オリンピックを中止にすると7兆円の経済効果が失われる、と言う人がいます。そもそも、経済効果って何ですか?これまでに経済効果の恩恵にあずかった経験ありますか?愛知万博の時に皆さんの生活は豊かになりましたか?逆に出費がかさんだだけではないですか?経済効果というのは、我々が余分な出費をすることで、利権に群がるお金持ちが更にお金持ちになるという効果なのです。我々が儲かる訳ではありません。東京オリンピックが開催されても私達の生活は豊かにはなりません。祝日の変更とか面倒な事が増えるだけです。そもそも、来年の今頃は、ほとんどの日本人がコロナ後遺症に苦しんでいて、出来るだけ無駄な出費を抑える事に躍起になっていると思います。今回のことで政府は全く頼りにならない、と言うことを改めて痛感させられたからなおさらです。即刻お坊ちゃま総理を辞めさせないと日本が滅びます。
おもてなし?
オリンピックのスローガンは「おもてなし」でした。これからの日本は他国の人をおもてなしする余裕など到底ありません。ただでさえ、外国人を含めた観客、ボランティアが大挙して東京に押しかけたら熱中症患者で病院はパンクしてしまう、と言うことが危惧されていました。その上コロナウィルス対策も並行して行わなければなりません。無理に決まっています。
総理は「人類が新型コロナウィルスに打ち克った証としてのオリンピック」などと、例によって無味乾燥なスローガンをバカの一つ覚えのように唱えています。彼の寝言は聞き飽きました。悪いことは言いません。一刻も早く東京オリンピックは中止という覚悟を決めましょう。
つばさクリニック院長 石川 亨
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