ゴー!医見

つばさクリニックでは毎月院内広報誌「ゴー!つばさ」内の院長のエッセイです

2月28日、北海道の鈴木知事が道内に「緊急事態宣言」を発令しました。新型コロナウィルスの感染拡大を受け、拡大防止のために道民に外出の自粛を求めました。真剣な眼差しで訴える、その姿に心を打たれました。リーダーとしてのあるべき姿を見せられました。

国の方針に従っていてはダメ

新型コロナウィルス、未知のものだけに不安ですよね。でも、それ以上に怖いのが政府の危機感のなさ、無知・無能、マスコミの無責任です。今や国の方針に従っていてはダメです。今や緊急事態です。平時の感覚を基準にしていては感染拡大を止められません。

老人の入所施設を守れ

高浜市には高浜安立荘やこもれびの里等の老人の入所施設があります。入所の老人がひとりでも感染したら一大事です。これらの施設では感染予防のための設備は全く整っておらず、施設内感染を食い止めることは不可能です。少なくとも30人の感染は覚悟しなければなりません。これらの人たちはどこで治療するのでしょうか?これだけの患者さんを受け入れたら病院がパンクします。他の感染者の治療が出来ません。医療崩壊です。

新型コロナウィルスとの戦いを戦争にたとえるなら、医療は軍隊です。軍隊が崩壊したら戦えません。特効薬もない、検査も出来ない、医療用マスクも防護服も足らない、丸腰で戦えと言われているようなものです。今できることは敵(感染者)を増やさないことしかないのです。

休校措置だけでは不十分

安倍総理は2月29日の会見で、27日に全国一斉の休校要請を行ったことについて、「判断に時間かける間なかった」と言っていましたが、何をたわけたことを言っているのでしょうか?感染拡大には人の動きを最小限にすることが不可欠です。遅くとも2月25日の基本方針とやらを発表した時点では全国一斉休校も当然視野に入れておくべきだったのです。休校措置はやるかやらないか、ではなくいつやるか、が論点なのです。25日から29日までの5日間もあれば十分時間はあったはずです。

教育現場や地方自治体も混乱している、ということです。しかし、私は「そんなことも想定していなかったのか?」と言いたいです。感染拡大予防対策として真っ先に浮かぶのが休校措置ではないでしょうか?何もかも国からの指示待ちと言う姿勢では住民は守れません。
本来なら、春節期間中の中国からの渡航を禁止にしなかった時点で、最悪のシナリオを想定しておくべきなのです。そして最強の手段が海外への渡航禁止、海外からの入国禁止。国内は医療、警察、消防、生活インフラ等最小限の業種以外の活動停止、交通機関の運行停止等、いわゆる戒厳令並みの対策です。そこには当然休校、休園の措置も含まれます。もちろん、収入が減る、途絶える人たちの生活保障を万全にしなければなりません。これらの対策をひとまとまりのパッケージとして繰り出さなければならないのです。やり過ぎと言うことはありません。

病床削減政策は見直しを

2月20日、愛知県では西三河地区の医療提供体制についての会議が行われました。単純に言ってしまえば、この地域の病床をいかに減らすか?という会議です。皆さんご存知のようにこの政策のあおりで碧南市民病院が不要というレッテル貼りをされたのです。この期におよんで何を言っているのでしょうか?今はコロナ感染のせいで病床が足らなくなっている状態です。重症者が増えたら、軽症者は自宅でじっと耐えるしかなくなってしまいます。常時ほぼ満床でなければ経営が成り立たない様な制度を作ったのは誰ですか?

私は2月20日以降は積極的に医師会や行政に働きかけています。吉岡市長にも「国の方針に従っていては高浜市民は守れない」と、独自の取り組みを進めるよう求めています。今後、市民の皆さまには苦渋の選択を強いられる局面も出てくるかもしれません。そうならないよう、市民の皆さまも最大限の行動自粛に協力していただくようにお願いします。

つばさクリニック院長 石川 亨


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