遥かなる復興への道 from 岩手県大槌町

通り一遍のマスコミ報道では分からない、被災地の生の姿を復興への熱い思いを込めて伝えます

我が家のコロナ騒動で結局、約2週間休んだので今月はヤバイな等と思いつつ会社に電話してみたら社長がまだ憮然とした感じでしたが「何時から来るんだ?」と言うので、良かったクビになった訳じゃないんだと思いながら話をしていて一応、明後日、秋田方面への便があるから走れと言われた次第でした。

恩人からの唐突なお願い

ところがその翌日、友人のOさんから頼みがあると言う電話。何事かと思ったら、明日、手術を受ける為に入院するから医大病院まで車を運転して乗せて行って欲しいとの事。最強寒波が来て大雪、路面凍結で病院への往路は自分で運転して行ったとしても病院からの復路を奥さんが運転できないから頼むと言うのです。明日なら帰って来てから翌早朝に会社に行けばいいかと考えてOKしました。翌朝8時に大槌を出発、釜石市から内陸へ向かう釜石道に入り、少し走ったら道路はピッカピカのツルッツル、風も凄くて強い横風を受けると車体ごと横に滑るという感じで、おっかなびっくりでゆっくり走っておりました。この時、Oさんが言い辛そうに「実はあと一つ頼みがあるんだけど。出来る事なら明日、妻と娘を病院まで乗せて来て欲しい、他に頼める人が居ないんだよ」と言われ、「えっ!?明日?明日は仕事だから無理」と喉元まで出掛かりましたが多分、今、目の前の道路状況を見て奥さんや娘が運転して医大病院まで来るのは無理だと思って言い辛そうに言ったんだろうなぁとは思いましたが、明日の仕事を休ませて欲しいと社長に言ったら何を言われるか・・・。等々、色々と考えましたが「いいっすよ」と返事をしてしまった私。

Oさんは震災後、私達が内陸に一時避難した時、一緒に一時避難した仲?(笑)で娘さんは息子のヒデと同級生、その一時避難先で私がバイトを探して動き回っていた時、ヒカリとヒデの面倒をみてくれたのです。その頃、ヒカリは精神的に参っていたのか内陸の学校に行きたくない、大槌に帰りたいと言い、ストレスからか激しい嘔吐をする事が多々あって私としても、どうして良いのか分からないほど悩んでおりました。そんな時にOさんが色々と面倒をみてくれてヒカリとヒデが元気になってきて、ヒカリも学校に行く様になったんですよ。本当に有り難かった。そのOさんから頼むと言われたら断れませんでした。

社長の男気

病院に到着し玄関でOさんと奥さんを降ろした後、社長に事情を話して「明日、明後日と休ませて下さい、御願いします」と言ったら、やはり怒られました。「明日の荷物どうすんだよ!」その他諸々言われましたが、恩人のこの頼みは断れないと食い下がり、震災後の一時避難で子供達が世話になった旨を説明し、色々と言ったら何故か理解してくれて休んで良いと言ってくれたのには正直、驚きました。

悪戦苦闘

午後2時に手術開始、予定の7時を大幅に過ぎた9時半過ぎに手術が終わったとのでした。帰りの車中で話を聞いていたら、Oさんが手術中に痛がって動いたりするので麻酔を追加で投与し、それでも痛がって動くので両腕を縛られて?更に麻酔を追加で投与して、投与の量が限界量だかに達してしまったので当初の予定の9割方で手術を終えたのだとか。何はともあれ、無事に手術が終わって何よりでした。

岩手県大槌町 小川 孝幸


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