2025年7月 映画「フロントライン」
映画「フロントライン」。2020年2月、豪華客船ダイヤモンドプリンセス号(以下、DP号)で発生した、新型コロナの集団感染と闘った人達を描く、事実に基づいたドラマです。この映画は政治家、官僚、医師、学校関係者、マスコミ、そして全ての日本人に反省と行動変容を迫るものです。
DMAT
災害派遣医療チームDisaster Medical Assistance Teamの頭文字をとって「DMAT(ディーマット)」と呼ばれています。医師、看護師、事務職員で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期から活動できる、専門的な訓練を受けた医療チームです。
1995年の阪神・淡路大震災の教訓を生かし、2005年4月に発足しました。各行政機関、消防、警察、自衛隊と連携しながら、医師が災害現場で医療を行うのです。
DMAT本部の責任者を小栗旬、DP号の責任者を窪塚洋介、厚労省の役人を松坂桃李が演じています。これだけでワクワクしますよね。
なぜDMATが派遣されたのか?
DMATには救急医療の専門医はいますが、感染症の専門医はいません。それなのに、なぜ新型コロナの集団感染が発生したDP号にDMATが派遣されたのでしょうか?はっきり言ってしまえば未知の感染症ということでみんなが嫌がったからです。感染症学会の医師たちも早々と退散してしまいました。DMATというのは、志願兵みたいなものだから、使命感が強い人達の集まりなのです。政治家や官僚、感染症専門医たちがそれを最大限に利用したのです。
厚労省の対応
厚労省は例によって杓子定規の対応に終始したようです。船内に長期間拘束されたために体調不良になる人、インスリン等の慢性疾患の定期薬が切れてしまう人が出てくるのですが、数千枚もの膨大な量の書類を提出しなければならなかったようです。映画の中では松坂桃李が絶妙の対応をしていましたが、そのような官僚が実在したかは不明です。
マスコミの反応
どうやらマスコミはトラブルが発生するのを心待ちにしていたようです。彼らの興味は「いかに視聴者を増やすか」という一点だけです。それに乗っかった専門医も多数いました。YouTube動画で混乱を招いた医師もいました。無神経な報道のせいで多くの医師や看護師がDP号に通えなくなりました。お子さんが通う保育園から通園を拒否された、ママ友から非難された、ということもあったようです。
心を一つに
5年前、私たちは未知の感染症に怯えました。そして克服するために右往左往しました。結果的に裏目に出たことも多々ありましたが、みんながそれぞれの立場で一生懸命だったのです。もう一度そのことを思い出して、ワクチン被害者の治療、被害者や遺族への補償に向けて心を一つにして乗り越えましょう!この映画はこう訴えているように思います。是非ご覧ください。
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つばさクリニック院長 石川 亨








