ゴー!医見

つばさクリニックでは毎月院内広報誌「ゴー!つばさ」内の院長のエッセイです

コロナワクチン接種後の死亡認定が1000人を越えました。申請制度の複雑さ、ハードルの高さを考えると死亡した人はこの10倍くらいはいるのではないかと言われています。

4月9日のNHKクローズアップ現代でこの問題を取り上げていました。その中で救済制度認定審査会のメンバーである中野貴司医師が「想定外の健康被害が生じたために認定作業が遅れている」という趣旨の発言をしていました。ワクチン被害者は当初の予想よりもべらぼうに多い、と言うことを認めているのです。それでも4月14日に行われた厚生労働省の合同会議(厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会と薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の合同会議)では「安全性に関する重大な懸念は認められないと判断した」ということです。

どうしてこのような血も涙もない決定を下すのでしょうか?ちなみに、このうんざりするほど長ったらしい名称の合同会議の20人のメンバー中少なくとも11人は製薬会社から寄付金をもらっているのです。


ゼンメルワイスの悲劇


ゼンメルワイスは19世紀の産科医で、産褥熱の予防に一生をかけた医師です。当時は産褥熱による死亡率が30%から50%という高さでした。彼は、当時まだ確立されていなかった疫学的手法を用いることで産褥熱の予防法(手洗い)を発見しました。そして手洗いを励行することで、数か月後には死亡率が3%にまで低下したのです。それでも医学界では受け入れられず、権威ある医師たちによってゼンメルワイスの努力がことごとく潰されていき、失意の中でゼンメルワイスは死んでいったのです。現在では、彼の発見は種痘法を確立したジェンナーの業績にも匹敵するものと高く評価されており、彼が活躍したブダペスト大学は後にゼンメルワイス医科大学に改められたほどです。


水俣病の悲劇


1950年代に発生した水俣病。運動障害、運動失調、痙攣発作等の多彩な神経症状を来す患者や脳性まひ等の障害を持つ子が多発しました。原因物質はチッソ水俣工場から排出されたメチル水銀、ですが、被害がここまで拡がったのは原因物質の特定に長期間を要したから、とされています。

しかし、最初の患者が発生してから半年後の1956年11月には熊本大学医学部公衆衛生学の喜田村教授が「本疾患は、魚介類摂取を介する化学性食中毒である」と言う結論を出していたのです。これに基づいて熊本県が「水俣湾での魚介類を摂取しないように」と指導を行ったところ、一時的に新規患者の発生がなくなったのです。ところが、チッソ水俣工場は「病原物質が特定されていない」ということで操業を続け、排水処理も行わなかったのです。漁獲停止に対する補償が得られない漁民は漁業を再開せざるを得ず、これが泥沼のような惨禍を招いたのです。もし最初から事態を前向きに解決させようという考えがあったら、数千人を超える患者は発生せず、約50名程度に抑えられたのではないかと言われています。

繰り返される悲劇

最大の過ちは国が原因究明を食中毒とは無縁の神経内科医に委ねたことです。そして食中毒であることが確実になった後も過ちを認めず、自分たちを正当化するために予算を投入し続けたのです。

ゼンメルワイスの悲劇から200年弱、水俣病の悲劇から70年弱の歳月が流れた今、またしてもコロナワクチン薬害という悲劇が繰り返されているのです。

参考図書:「手洗いの疫学とゼンメルワイスの闘い」、「医学者は公害事件で何をしてきたのか」


「ゴー!医見:2025年5月 繰り返される悲劇」をダウンロードする


つばさクリニック院長 石川 亨


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