2025年9月 第3回健康セミナーのご報告
9月7日に第3回健康セミナーを開催しました。今回は故影山晃大さんのご尊父・影山均様と静岡市立静岡病院の岩井一也先生をお招きしました。影山様は栃木県、岩井先生は静岡県から遠路はるばるお越しいただきました。ありがたいことです。今回も70名を超える大勢の方にお越しいただき、お二人のお話を熱心に聴いて下さいました。ありがとうございました。
影山均さん
影山晃大さんはレプリコンワクチンを販売している明治製菓ファルマの営業担当の社員でしたが、4年前の9月に、2回目のコロナワクチン接種3日後に亡くなられました。「私たちは売りたくない」という本は彼の同僚が書いたものです。
均さんは「息子のような事が2度と起きて欲しくない」という想いで講演を続けておられます。この日は娘さんが作って下さったオリジナルTシャツを着てお話しされました。
実は、晃大さんには双子の妹さんがおられるのです。均さんご夫妻は長年子宝に恵まれませんでした。苦労の末に体外受精によって授かったのが晃大さんと妹さんの双子の赤ちゃんだったのです。日が光るように大きな人間になって欲しい、との願いを込めて晃大と名付けたそうです。このTシャツには晃大さんと妹さんが5歳の時に一緒に撮った写真がプリントされているのです。均さんは「ポンコツなおやじの事が心配のようで講演の時はいつも息子が見守ってくれている。今日もその辺から見てくれていると思う」と言われました。実際、霊感の強い人には見えるみたいで、今年の4月にみよし市での講演を聴かれた人が「見えた」と教えてくれました。均さんによれば「各地でそういう話を聞く」ということです。
運命のいたずら
晃大さんは大学卒業後明治製菓ファルマに就職し、当時は福島県の営業所の配属になっていました。お父様の願い通りの、明るく大らかな性格と本人の努力の甲斐あり、営業成績は一番だったそうです。そんな折、コロナワクチン接種が始まりました。当時はワクチン1本で6人接種する事になっていました。一人でも多くの人に、ということでワクチン争奪戦も熾烈で、1本たりとも無駄にしてはいけない、という空気が張りつめていました。
4年前の9月、晃大さんがお世話になっている医院でワクチン接種のキャンセルが出ました。その医院の院長から「キャンセルが出たから打つかい?」ともちかけられ、晃大さんは何の迷いもなく接種しました。当時の空気、営業担当という立場を考えれば当たり前の対応だったと思います。
おはようございます
その3日後、晃大さんは帰らぬ人となってしまいました。均さんは、息子がいないのは本当に寂しいし、悔やんでも悔やみきれない、と言われます。でも晃大さんのお陰で色々な人に巡り合えた、と言われました。岩井先生も「とても偉大な人」と感服されていました。私も同感です。
均さんが好きな言葉は「おはようございます」だそうです。「おはようございます」と言えるということは「朝が迎えられた」、「生きてる」ということです。あの日、晃大さんは「おはようございます」と言えなかった、だから「おはようございます」と言えることはとても嬉しいことなんだ、と言われました。さりげなく言われますが、とても重い言葉だと思います。
均さんに初めてお会いしたのは今年の3月、福島でのイベントでした。その紳士的な姿に一目惚れしてしまい、今に至っています。誰も責めない、敵を作らない大切さを教えていただきました。
岩井一也先生
岩井先生は昭和40年生まれ、滋賀医大をご卒業後京都大学内科に入局。平成4年より静岡市立静岡病院内科に勤務されています。現在は同院の感染管理室長、静岡市や静岡県の対策専門家会議の委員を務めておられます。岩井先生については、「ゴー!つばさ」の6月号でも紹介しましたが、科学的根拠に基づいて「マスクに感染効果はない」ということを訴えて病院職員を説得され、いち早くマスク装着の要請を中止し、面会制限も解除されました。それでもその後の感染状況等は厳しい制限を続けている病院と変わりない、と言われました。岩井先生が素晴らしいのは、同病院の成果を科学的根拠を示して積極的に情報発信をされたことです。その成果で、静岡県内ではマスク不要、面会制限解除の病院が増えており、今は全国の病院にも広がっています。
ハンセン病(らい病)とHIV感染症(エイズ)
初めに感染症の歴史ということでハンセン病とHIV感染症についてお話しされました。この2つの病気はともに実はさして怖い病気でもないのに、科学的根拠に基づかない対策のせいで患者さんや家族は人権侵害ともいえる差別を受けてきました。
コロナウィルスの流行当初も同じでした。うつらない!うつさない!というスローガンを掲げて感染者は悪だ!という空気が張りつめていました。
新しい感染対策
当時は様々な感染対策が講じられました。ソ-シャルディスタンス、三密回避、黙食、マスク会食、オンライン飲み会などという耳慣れぬ言葉が次々と登場しました。密を避けるために美術館では傘をさして鑑賞する、コンビニでのトイレには「不要不急の大便は自粛願います」という張り紙が張られ、釣り船の船内には「感染リスクが最も高いのが船内です。堤防まで約15分です。極力息をしないようにお願いします」という張り紙が張られました。
今思えば笑っちゃうようなことばかりですが、アクリル板、アルコール消毒、マスク、面会制限はいまだに根強く残っています。
マスクは無意味
マスク規制が最も厳しかった2022年12月から翌年2月までと、規制を解除した2024年の6月から10月を比較すると、後者の方が感染者数は減っているのです。また、静岡市立静岡病院の調査によるとスタッフ全員がマスクをつけた病棟とマスク装着率が低い病棟を比べても両者には差は見られなかったということです。
(表参照、青の棒線がマスク装着率、オレンジの折れ線が感染者の比率)
面会制限の弊害
表のごとく、オミクロン株による死亡率はインフルエンザよりも低く、重症者は10分の1以下です。もはや恐れる病気ではなく、面会制限までして感染を防ぐ必要はありません。それよりも面会制限による弊害の方が危険です。患者の孤独感や不安が増大することで認知症が進行し、終末期の患者さんとの最後の時間が失われました。家族は罪悪感や無力感に苛まれ、医療者と家族とのコミュニケーション不足によるトラブルも生じました。
岩井先生は有害で無駄な感染症対策の撤廃に向けて精力的に活動されています。皆さんにもそれぞれの立場でできることを行っていただきたいと思います。
なお、 岩井先生が使用されたスライドは別刷または当院のホームページの号外部分(下記)をご覧下さい。
次回のお知らせ
次回は11月16日(日)、14:00。
工藤清敏様による「塩の真実(仮題) 」のお話です。
是非、お越しください。
つばさクリニック院長 石川 亨








