遥かなる復興への道 from 岩手県大槌町

通り一遍のマスコミ報道では分からない、被災地の生の姿を復興への熱い思いを込めて伝えます

震災前、古民家の襖の貼り替えの仕事で襖をバラした時、本来使うべき茶チリ紙というものの代わりに、新聞紙を使ってある事が多かったです。そんな事を思い出していたら、昭和39年の東京五輪の記事が載っていたのも思い出しました。当時の記事では非常に盛り上がっていた様に感じましたが、これも考えてみると太平洋戦争で廃墟と化した東京が復興して高度経済成長の波に乗り、日本が我が世の春を謳歌していた時でしたから盛り上がるのも当然かもしれません。

それから57年を経た今年の東京五輪ときたら、盛り上がっているんですかね? 私は全く興味が無いのでテレビでも観ないし、ニュースも五輪ばかりで迷惑?です。不祥事、不正も横行しているので、早く終われ、と思っていたら、意に反して、ほんの少しだけ微妙に関わる羽目になりました。

宮城県利府町の宮城スタジアムで行われた一発目の東京五輪のサッカーの試合で、バスが足りないという事で岩手のバス会社にも声が掛かり、シャトルバスの運転手として応援に行く事になったのです。試合終了後の運行は午後9時半からとなっていた様ですが、混雑を避ける為か、時間前に帰途につこうとした観客が多く、シャトルバス乗り場が非常に混雑し、凄い密状態になったのだとか。
状況を見て、臨機応変にシャトルバスを運行すれば良いのに、大会運営側がスケジュールの時間厳守に拘り、時間通りに運行を開始したら、今度は運行に遅れが生じ、観客が難儀したとの事。どこかに宿泊している人は良いとして、新幹線で東京方面に帰る人達が発車時刻に間に合わず、かといって直ぐに宿泊できるホテル、旅館も見付からず、駅周辺に人が溢れたということです。

これは明らかに運営側のミスです。​

宮城スタジアムから仙台駅、周辺駅への道路を完全に通行止めにして一般車両が走れない様にしている訳ではないので単純に、距離÷速度=時間、とはならないのに渋滞等は考慮せずに行程表の時間が決められていたようです。当然ですが、実際に走ってみると少しずつ遅れが出て、最終的にはかなりの遅れが出たという事でした。それで宮城県の方から感染対策等にも影響が出るからと指導が入って、試合終了時間前から乗車する観客が少なくてもシャトルバスを運行する事になったのだそうです。

東京五輪の選手、関係者等の送迎、会場間移動の為、バスが足りないという事で岩手からだけでなく、中小企業のバス会社等全国から集められており、出稼ぎに行っている状態なのでバスが足りません。しかも運転手2人のツーマン体制での運行との事。零細のバス会社のバスを搔き集めても運転手が足りない訳で、何とかバイトに来て欲しい、小川くんが頼りだとか言われて、その気になってバイトに行ったのが大間違い(笑)。私とペアを組んだのは初対面のTさんという60代後半の方でした。私よりも年配なので、当然Tさんが運転するものと思っていたら、バスに乗り込むと彼は既に運転席の後ろのシートに座っているのです。私は補助要員の運転手と言われていたし、前述しました様に先輩を立てるというつもりもあり、(運転を)「お願いします」と言ったら、私に運転してくれと言うではありませんか。それにバスでツーマン運行する時は回送時でも運転席横の通路の補助席に座るのに後ろに座られるとなると私の運転のチェックか? と思い、これは乱暴な運転は出来ない、普段よりも気を付けて安全運転をしなければと思いながら私の運転で利府町に向けて出発しました。

利府町への道すがら、やけに運転が上手いとか褒めるので悪い気はしませんでしたが、交差点での右左折ごとに、どの辺でハンドルを切るの?とか聞いてくるので、まさか!?と思ったらそのまさかでした。彼は大型バスを運転した事が無いというではありませんか、マイクロバスしか運転した事がないが大型二種を持っているので声を掛けられたとの事で、運転した事が無いとは言わなかったとの事。東京でもにわか運転手が道に迷って選手の到着が遅れた、という報道もありました。

東京五輪、何から何までボロボロのようです。

岩手県大槌町 小川 孝幸


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