ゴー!医見

つばさクリニックでは毎月院内広報誌「ゴー!つばさ」内の院長のエッセイです

5月24日、政府は高齢者の定義を65歳から70歳に引き上げる考えを示しました。確かに自分が「高齢者」と言われるのは違和感というより不快感を覚えますので見直すことには賛成です。しかし、医療費や年金給付金の出費を抑える魂胆が見え見えだけに警戒が必要です。


年金


70歳以上を「高齢者」としたら間違いなく「年金の給付は70歳から」とするでしょうね。「それでは生活できない」という人には「だったら働け」と言うのでしょうね。「今の高齢者は元気だから70歳までは働けるはず」という意見が多いですが、体力や健康状態には個人差があり、職種によって働き方は大きく異なるので、一律に決められるものではありません。


年金倍増計画


65歳を過ぎても働きたい、あるいは働ける人は大勢いますが、働けない、働きたくない人も大勢いると思います。だから、65歳になったら年金はきちんと支給するべきだと思います。経済評論家の三橋貴明氏は年金倍増を訴えています。今より2倍の年金がもらえるようになれば老後の不安が解消し、貯金する必要がなくなるから高齢者がバンバンお金を使うようになり、そのおかげで世の中にお金が回るようになり、景気が良くなるというのです。ことはそれほど単純ではないとは思いますが、一理あると思います。

医療費

財務省は医療費を削減することに躍起になっています。確かに随所で無駄な医療が行われていることは否定しませんが、医療費高騰=悪という決めつけには同意できません。我々開業医はともかく、勤務医の先生は激務の上に今年の4月からは時間外勤務の規制という建前のもとにサービス残業を強いられているのです。看護師さんも同様です。彼らの待遇を改善してあげないと医療の質がドンドン低下してしまいます。「デジタル化を推進して生産性を向上するべき」と、バカの一つ覚えのように唱える連中がいますが、医療に効率を求めてはいけません。医療の本質が分からない金の亡者には退場してもらわなければなりません。介護の世界も同様ですが、医療従事者や介護従事者の人数を大幅に増やし、給料も大幅に上げれば生活も楽になるし、世の中にお金が回るようになって景気が良くなると思います。

諸悪の根源は財務省

医療費、年金に加え、教育費もそうですが、国民の負担を増やさなくても増額できるのです。しかし、財務省が頑なにこれを拒否しているのです。彼らや御用マスコミ、御用学者が言う「膨張し続ける国の借金」というのは大嘘です。「国の借金を返さなければならない」という大嘘のもとに毎年16兆円余りの国債償還費が計上されていますが、こんなことをしているのは先進国では日本だけです。国債の返済は新たに発行した国債で行う、つまり借り換えをすれば済む話です。一般家庭や企業ではそういうわけには行きませんが、日本という国が存続する限り未来永劫まで借り換えを続ければいいだけの話です。そうすればこの16兆円余りが浮くわけで、それを医療費や介護費、年金や教育費に回せばいいのです。もちろん、消費税も減税できます。彼らに騙されてはいけません。


「ゴー!医見:2024年6月 65歳は高齢者?」をダウンロードする


つばさクリニック院長 石川 亨


一般外来診療時間

診療時間 日・祝
9:00〜12:00 休診 休診
16:00〜19:00 休診

ご予約・お問い合わせ(タップしておかけください)

0566-54-5283

月火木金:

 8:30 ~ 12:00

 15:30 ~ 19:00

土:8:30 ~ 12:00

ご予約・お問い合わせ(タップしておかけください)

0566-54-5283

月火木金:8:30 ~ 12:00 / 15:30 ~ 19:00

土:8:30 ~ 12:00